何か"変"です!手指の先のお話
「最近のお子さま方を見てますと、手先の物を扱う所作が“変”です」
あるお教室の先生から、こんなお声をお聞きしました。
手先指先を上手に使う事。すなわち「巧緻性」は、小学校の入学考査において、大変重要視される能力です。
「作業に取り組んでいる様子を、5分間観察させていただければ、それだけで十分に子どもを選抜することはできます」
ある有名私立小学校の先生はこうおっしゃっていました。
「手は第二の脳」ともいわれるほど、手指を動かすことは脳に大きく影響を与えるとされています。
子どもの成長の中で手指の動きが発達する時期に、それらを十分に使う事の出来なかった子どもは体をバランス良く動かせなかったり、集中して何かをする事がうまく出来ないという研究結果が出ています。
又、手指の発達を促すをいうことは単に身体的な面だけでなく、むしろ精神的な部分における影響が大きいと言われています。
手の機能を十分に使いながら成長した子どもは、いろいろな事に、積極的にチャレンジしようとします。
今までできなかったことが出来るようになるまで、粘り強くがんばる姿勢も身につきます。
入学考査において「巧緻性」というポイントで子どもを見極めるという事は、極めて自然な結果と言えるでしょう。
ところが今回のお教室の先生のお話のように、今「手先が不器用」な子どもが急増していると言われています。
お箸を正しく持てない。「ちょう結び」ができない。はさみや糊などのお道具をうまく扱えない…
いったいなぜなのか。
結局のところ、原因はこれまでの日常生活において、あまりにも「やった事がない」「慣れていない」からという事になります。
お母さま、お父さま。「時間がないから」「あぶないから」と、保護者が何でも先にやってしまってはいませんか?
親が何でもやってしまうと、子供はいつまでもできないままです。
それは、子供が学ぶ機会を奪い取っていることに他なりません。
「日々の生活の中で、危ないから使わせないのではなくまずはトライさせてみてくださいませ」
お教室では、先生がお母さま方にこう通達されたそうです。
機会があったら、できるだけ子供に教える時間を取る。毎日の生活の中で、工夫しながら楽しく学ぶ時間を作る。
「生活の中で楽しく学ぶ」これが最も重要なキーワードという事になります。
説明がないままになっておりましたが、写真のカエルさん。気になっていた方もいらっしゃった事でしょう。
こちら何で出来ているかお分かりになりましたか?
そう。使い終わった「トイレットペーパーの芯」なんです!緑の絵の具で丁寧に塗られた肌合いがとってもリアルでしょう? ←こちらはお台所でおなじみ「スチレン皿」で作ったペンケース。
どちらも今月2月の絵画工作クラスにて、新年長児のお子さん方が作った作品なんですよ。
身近な材料を用いた「制作遊び」(工作)は親子で楽しく遊びながら巧緻性を高める事ができる、家庭でもできる最高の入試対策の一つです。
お家で使い終わったあれこれ。ゴミ箱にポイっと捨てる前に、一度お子さんと眺めてみましょう。
これは宇宙船?恐竜?それとも未来のお家?お子さん達の想像力は「無限大」です。
ぜひ親子で今日から実践なさってみて下さいね。
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